バップス・アンド・バンズ|愛しのイメルダ【SAMANSAで鑑賞】

バップス・アンド・バンズ、愛しのイメルダ
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鉄は熱いうちに打て、とはよく言いますが、この感動をどうしても書きとめておかなくては、と思ったのです。

SAMANSAで二つの短編映画を立て続けに観ました。

バップス・アンド・バンズ

愛しのイメルダ

これは……

めっちゃいい(涙)

短編映画の沼に足を踏み入れたかもしれないです。

目次

SAMANASAを利用したきっかけ

SAMANSA【公式】が、XやInstagramなどでいつも面白そうな映画を紹介しているので、フォローしていました。

そこで、こんな投稿を見かけ…

もう、観るしかない。

と、SAMANSAのアプリをダウンロードしたのでした。

Rose Henderson 氏の素晴らしさ

実は私、Instagramで上記の紹介動画を観た時に、二つの作品の主演女優さんが同じ方だとは全く気付きませんでした。

こうして並べてみればすぐ分かるのにね。

ボーっと観ていたからなのか、いつもボーっとしているからなのか、そのどちらでもあったからなのか分かりませんが、強烈に惹かれた予告映像に出ていた女性が同じ人物だったことに、二つ目の作品が始まってからやっと気が付いたなんて。

しかも、二つ目の本編を観ている最中ですら、顔が同じだから、さっきの方と同じ女優さん…だよ…ね?みたいな感じで、確信がありませんでした。

エンドロールで名前を見て、もう一度、一つ目の作品のエンドロールに移動して名前を見て、ようやく自分なりに100%確認ができたのでした。

その女優さんとは、Rose Henderson さん。

二つの作品で、演技が全然違うのです。顔は同じだし髪型もそれほど変わらない、それなのに、違う女性にしか見えない。声まで違って聞こえる。

女優さんの演技力、いや、Rose Henderson さんの演技力、すごい。

『バップス・アンド・バンズ』では、お母さんを、『愛しのイメルダ』では、おばあちゃんを演じています。

Rose Henderson さんのウェブサイトはこちら→http://rosehenderson.biz

なんという素敵な色づかいのサイトだろう…
見出し等に使われているフォントもおしゃれです。

『バップス・アンド・バンズ』

なぜ、この作品を観たいと思ったかというと、

下品な話が好きだからです。

否、おばあちゃんが活き活きとしている映画っていいな、と思ったからです。

おばあちゃん子な私。歳を重ねるごとにパワーアップしている女性に会うと嬉しくなります。

そういった人々が描かれるストーリーを、心のどこかで渇望していたのかもしれません。

実際には、『バップス・アンド・バンズ』の主人公の女性は、息子の結婚式のためにお金を稼ごうとする「お母さん」なのですが、Instagramで

エ◯料理配信で荒稼ぎするおばあちゃん

と紹介されていたので、「おばあちゃん」のイメージで観始めることになったのでした。

以下、私が感じたことを、ダーっと書いていきます。

冒頭、主人公とその友人がお茶をするカフェがとてもかわいい。ターコイズブルーの外壁、居心地の良さそうな内装。行ってみたすぎる。心が一気に持っていかれました。

主人公のノートパソコン、なんで自分の顔のシールみたいなのが貼り付けてあるんだろう。ツボすぎる(今まさに私がMacBookで作業しているので唐突に気がつきました、顔シールはりんごマークを隠すためですね)。

バッチリメイクでギラギラしつつ、包容力たっぷりの笑みをたたえてセクシーお菓子作りチャンネルを配信するシーンが圧巻。楽しすぎる。

終盤のそれぞれの登場人物の表情。素晴らしすぎる。とにかくいろんな人に観てほしい。

SNSで動画を観たときは、スマホを消音モードにしていたので、主人公がどんな声なのかが分からなかったのですが、いざ本編を観てびっくり。透き通った美しい声で、セクシーお菓子作り配信をしていました。魅力的です。

ちなみに、前知識の無い状態でこの作品を観たので、ずっと、(聞き慣れない英語だけど、どこの国が舞台なんだろう)と思っていました。

観終わってから、アイルランドの作品だということがわかり、行ったことのない彼の地への興味が沸々と湧いてきました。

奇抜なお話かなと思っていたけど、アイルランドの日常をちょっと垣間見ることができて、主人公の息子への愛も伝わってきて。

たった13分の映画で、こんなにいろんな方向に心が動かされるとは、想像だにしていませんでした。

この作品に出会えて良かった、つくづくそう思います。

『愛しのイメルダ』

田舎に住むおばあちゃんのもとに孫が転がり込み、一緒に暮らすお話。

この作品の中で好きなところが、山ほどあります。

おばあちゃんが孫の名前を間違えるところ。

孫のおばあちゃんへの穏やかで優しい接し方。

探していた曲がヘッドホンから流れてきた時のおばあちゃんの表情。

最後、孫がおばあちゃんに、ある「もの」を渡した後に言う台詞。

吸いかけの煙草、大自然の中にポツンと建つ家、真っ赤なドア、白黒写真のアルバム、斜め天井の部屋…

本当に美しい映画です。何度でも観たくなります。

目に飛び込んでくる風景も素晴らしく、おばあちゃんが洗濯物を干すシーンでは、洗濯物の向こう側に山々が見えます。なんという広大さ、なんという開放感。

始めから終わりまで、音楽も美しい。

ラストで、アイルランドの伝統的な歌である《ダウン・バイ・ザ・サリー・ガーデンズ》(ここでは、歌ではなく楽器によるメロディー)が流れ、涙が込み上げてきました。

アイルランドやイギリスの民謡・伝承歌などが好きで、聴いたり、ピアノ用に編曲されたものを弾いたりしていたのですが、こうして実際にアイルランドが舞台となっている映画の中で耳にすると、感動もひとしおです。

音楽を担当しているTara Howley 氏と、共演のFaliq Auri 氏による《ダウン・バイ・ザ・サリー・ガーデンズ》の演奏の一部分を、Instagramでも見つけることができました。

もはや、この映画を好きになりすぎて、おばあちゃんのいろんな表情が頭から離れません。

こんなに美しい短編映画が、世の中には存在していたのですね。

おわりに

SAMANSA【公式】によると…

そうなんですね!これからも楽しみです。

昔から映画鑑賞が大好きで、でも最近は時間がなくて全然観ることができず、観たい欲求だけがどんどん膨らんでいっていた気がします。

でも、短編なら空いた時間にサクッと観ることができました。もう、短編映画の魅力を知らなかった頃には戻れないかも。

二人の子供がいて毎日ヘトヘトなのですが、早く目が覚めたあの朝、『バップス・アンド・バンズ』『愛しのイメルダ』を観たことで、一日の始まりに心が潤い、パワーをもらえた気がしました。

自分を新しい世界に誘ってくれたとも言うべき作品、『バップス・アンド・バンズ』『愛しのイメルダ』

これからもずっと、私の中でスペシャルな作品であり続けることでしょう。

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この記事を書いた人

ピアノの演奏と指導を生業としている二児の母。
ドイツに4年間の在住経験あり。
ピアノのコンサート歴19年、指導歴12年。
日本国内の音楽大学を経て研究生修了後、渡独。
ドイツの国立音楽大学を経て大学院修了後、帰国。
出会って心が動かされたもの・ことの記憶って宝物だよね、自分にとっての宝物がどんどん増えていったら幸せだよね、それを沢山の人とシェアできたら楽しいよね。と思っているので、ブログのタイトルを【タカラモノさがし】にしました。

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