
先月(2026年1月)、ショート映画のサブスク SAMANSAで観た作品の中で、特に心に残った5作品を挙げていきます!


オールウェイズ・ベビーシッター
「俺のこと覚えてない?」バーで声をかけた年下の男は、昔ベビーシッターをしていた時に世話をしていた子供だった。自分を利用してくれて構わない、という彼。バーを後にした二人が向かった場所とは……。
アビー…とってもラフ
タイラー…永遠の5歳
アビーの友人…上から目線
バーテンダー…チャラ男
タイラーの父…面倒見が良い
タイラーの母…スタイリッシュ
アビーの母…パワー系
この映画の絶妙にして唯一無二な“ごった煮感”が伝わるといいなと思い、(ほぼ)全ての登場人物をそれぞれ一言で表してみました。本当に、たった12分のうちにこれだけ濃い人たちが出てくるんです。
一人一人の表情の変化が面白く、リアルに人間観察している気分になれました。俳優さんってすごい、と改めて思わされます。私が特に好きなのは、彼が正体を明かした時のアビーの顔です。
気楽に観られてクスッとできる、楽しい作品でした。まだまだもっと、この人物たちが繰り広げるストーリーが見たい!!
ミート・パペット
卒業式に出席するという約束を彼女としたにも関わらず、夢中になってフィギュアで遊ぶ男・オズ。家に届いた注文した覚えのないパペットを腕にはめた途端、気を失ってしまう。目覚めると彼は、パペットになっていた──。
ファーーーーーーーーーーッ!(←こう聞こえる)
という絶叫が繰り返される度に爆笑してました。
でも、ホラー要素も結構あるんですよ、この作品。
あらすじを読んで可愛い系を想像していたため、始めのほうは呑気に「イギリスの作品だから、イギリス英語だなァ」などと思いながら観ていたのですが、ところがどっこい、なかなか刺激的なのでした。
でも、パペットは可愛いです。エルモやパペットスンスンを想起させる愛らしさ。
なぜ、パペットに魂が乗り移ってしまうのか?このパペットは一体……?などと考えても答えは出てきません。時に恐怖し、時にギョッとしますが、大笑いして楽しむことのできる作品です。
人形遊び、楽しいですよね。なんかちょっとだけ、両手にお気に入りの人形を持って一人芝居するオズの気持ちが分かるような気がしなくもないです。
どうして私はここに
デートが終わったあとで、(もやっとして気持ちが悪い)と感じ、自らの行動を振り返るシンシア。彼女が遭遇したグレーな瞬間、そして、一連の出来事を通して対峙せざるを得なくなった本当の自分とは。
二人は、マッチングアプリで知り合ったのでしょう。彼女は初対面の彼に対して、プロフィール写真と全く違う、という印象を抱きます。そして、視聴者に語りかけます。
「こう思ってるでしょ “見た瞬間 帰ればいいじゃん”って」
しかし、彼女はこう続けるのです。「◯%の人はそのまま中に入る」
さて、◯%のところに、いかほどの数字が入るでしょうか。
作品を観て、この数値の高さにびっくりする人も多かったのではないかと思います。
けれども、〈中に入らない派〉の人々だって、何かたった一つのアンラッキーが原因で、簡単に〈中に入る派〉に鞍替えってしまうことがある。そこの怖さが描かれていると思いました。
マチアプのプロフ写真、そりゃとびきりよく見えるやつを使いますよね。おでこまでしか映ってないのとか伏目のとか、ものすごく遠目から撮ったのとかあえてぼんやりしたのとか、載せがちですよね、多分。
今の時代、修正も簡単でしょう。
この映画の彼は身長が低いので、座っている写真ばかり載せていました。
……序盤のそういった場面を面白がっていた時のテンションのまま、最後まで笑って観ることができたら、どんなに良かったか。
この作品は、コメディに分類されていましたが、この上なくシリアスな映画です。
彼女の彼に対する、(私のこと何も知らないくせに、目の前のこの人は何を分かったようなことを言っているんだろう?)という怒りが伝わってきて、ぶつけようのないモヤモヤ感や行き場のない悲しみを思い、胸が痛くなるのでした。
ラストは救いようがないように感じられたものの、実際はそうでもないのかもしれません。
なあなあにするな、芯の強い人間であれ。私の場合は、そんな教訓を得られました。
どんな立場であっても、どうして私はここに、なんて事態に陥ってはいけないんですよね。
BARA
成人映画館「小倉名画座」。男たちの出会いの場でもあるその映画館で、昼はメイクアップアーティスト、夜はドラァグクイーンとして生きる男と、同性愛者であることを隠して生きる妻子持ちのカメラマンが出会った。
夜桜、人物の影が映ったスクリーン、ドラァグクイーンのショー、並木道……。ため息が出るような美しいシーンが詰め込まれた短編映画です。
北九州市に実在する「小倉名画座(こくらめいがざ)」は、ピンク映画とゲイ映画を専門に上映しているそうです。
こういった施設があることを、『BARA』を鑑賞したお陰で知るに至りました。
ドラァグクイーンの彼が妻子持ちの彼に放った「辛気臭い!大丈夫?」の台詞が、どうしても忘れられません。
何だかすごく温かくて、言葉自体は軽口というやつかもしれないけど、ぜんぜん軽くなくて包み込むような優しさがあって。
つらい思いを味わったことがある人は、今つらい思いを味わっている人のことを、救ってあげられるのでしょう。
けれども、手取り足取り助けるのではなく、少し背中を押すとか、影から見守るとか、そういうやり方が結局は一番その人のためになるのだろうな、と考えさせられました。
もがき続けるが故の人間らしさを優しく描いたこの作品。
私も、自分なりの幸せを見つけていきたいな、と感じました。
コンプリケーション
オンラインでSMプレイをする女王様役の女性と常連客である男。しかし、突然、男が胸を押さえて倒れてしまった。彼女は彼を助けるべく、必死の行動に出る!
この話が好きすぎて定期的に観たいし、(ノベライズされないかな。そしたらその本をいつもバッグに入れておくのに)なんて妄想しています。
エンドロールで流れる歌が、ストーリーとピッタリ合っていて、また笑えるんです。ああ、この感動を今すぐ誰かと共有したい……。
インターネットが発達した現代では、人と人との出会い方や関係性が、昔より多様化しています。だから、この作品で描かれているような特異とも思われる友情も、世界にはきっと存在するのでしょう。ネット上でも〈リアルで繋がっていないからこそ曝け出せる本当の自分〉っていうやつが絶対あるじゃないですか。
好きな場面は色々とありますが、主役の彼女の微笑みがまるで女神のように見えるあの場面が一番かな。
でもSMの女王様なんですよね。噛みしめれば噛みしめるほどおかしみが感じられる、深い話です。
おわりに
先月観た作品の、TOP5を挙げさせていただきました。
制作国は以下の通りでした。
『オールウェイズ・ベビーシッター』 アメリカ
『ミート・パペット』 イギリス
『どうして私はここに』 アメリカ
『BARA』 日本
『コンプリケーション』 ノルウェー
アメリカの作品は毎回ご紹介していますね。
長編映画も、大好きなアメリカの作品が数え切れないほどあります。
もうすぐ、SAMANSAで短編映画を観始めて1年。
1年経った暁には、毎月のTOP5を制作国毎に集計できたらな、と目論んでおります。
そう言えば、SAMANSAでオフライン再生が解禁されました。ますます、「いつでもどこでも」短編映画が楽しめるようになりそうです。ありがたい機能ですね!











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